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水加熱ヒーターとは?仕組みや種類・選び方を解説!導入事例も紹介

2024.12.20

液体の加熱、特に水の加熱用ヒーターをお探しの企業担当者様は、製品選びに迷われることも多いのではないでしょうか。

 

工業用水加熱ヒーターは、用途や設置環境に適した製品を選ばなければ、加熱効率が低下したり、思わぬトラブルにつながる可能性があります。

たとえば空焚き防止のための適切な設置方法や、被加熱物に最適な発熱部の材質選定などです。

 

そこで本記事では、水加熱ヒーターの仕組みや種類、選び方のポイントと注意点、さらに安全で効率的な運用方法までを詳しく解説いたします。

最後までお読みいただければ、お探しの水加熱ヒーターを見つけられるでしょう。

 

また、安全かつ効率的な運用を実現するためのノウハウも習得できます。

ぜひ最後までお読みください。

 

なお、株式会社OKAMOTOは、業務用ヒーター・熱製品の専門商社として、幅広いニーズに対応する高品質な製品を提供しております。

 

水加熱ヒーターはもちろんのこと、油・空気・金型加熱など、多様な用途に対応可能な製品ラインアップを取り揃え、お客様の課題解決をサポートいたします。工業用加熱機器のご相談は株式会社OKAMOTOへお気軽にご相談ください。

 

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水加熱ヒーターとは

水加熱ヒーターは、液体を効率よく加熱するための工業用ヒーターです。

 

水や油などの液体を直接加熱する装置で、主にプラグ型とフランジ型の2種類にわけられます。

それぞれの構造や特徴が異なり、用途や設置環境によって使いわけが可能です。

 

たとえばプラグ型はネジ込み式の構造を持ち、タンクや配管のソケット部分にネジで固定する仕組みです。

ネジを外すだけで簡単に交換できるため、メンテナンス性に優れています。

 

一方、フランジ型は円形の板状構造でボルトやナットを使ってタンクや配管にしっかりと固定します。

より大規模な設備や高出力が必要な場面で活躍します。

 

種類

特徴

プラグ型

ネジ込み式構造で簡単に取り付け・交換が可能。メンテナンス性が高い。

フランジ型

円形の板状基盤を使用し、ボルトやナットで固定。大規模設備や高出力用途に適している。

 

水加熱ヒーターの仕組み

水加熱ヒーターは、液体を効率的に加熱するために設計された抵抗加熱方式を採用しています。

 

この方式では電流が抵抗体を通過する際に発生するジュール熱を利用し、水や油などの液体を直接加熱が可能です。

これにより、製造プロセスや化学反応で必要な温度を安定的に維持できます。

 

使用されるヒーターの材質には、耐食性や高温耐性が求められ、ステンレス鋼(例:SUS316L)などの耐久性のある素材が採用されています。

この特性により、化学薬品や油などの液体を安全かつ効率的に加熱可能です。

 

さらに多くの水加熱ヒーターには温度制御センサーが搭載されており、安全性と省エネ性能にも優れています。

 

水加熱ヒーターの種類

水加熱ヒーターには、以下のような種類があります。

 

  1. フランジヒーター
  2. プラグヒーター
  3. カートリッジヒーター
  4. シーズヒーター

 

それぞれ、どのような特徴があるのか詳しく解説していきます。

 

1.フランジヒーター

フランジヒーターは、液体を効率的に加熱するために使用される円形の基盤を持つ工業用ヒーターです。

 

このヒーターは主にタンクや配管の接続部分に取り付けられ、ボルトやナットで固定される構造をもっています。

そのため、大規模な設備や高出力が必要な場面で活躍します。

 

またフランジヒーターは耐久性の高い素材で作られています。

化学薬品や油などの液体を安全かつ安定して加熱することが可能です。

 

さらに、温度制御機能付きのフランジヒーターは、安全性に優れています。

温度制御センサーや過熱防止機能が搭載されているためです。

 

これにより設定した温度を維持しつつ、運用リスクを最小限に抑えることができます。

 

2.プラグヒーター

プラグヒーターは、液体を効率的に加熱するためのネジ込み式構造を持つ工業用ヒーターです。

 

このヒーターは、タンクや配管のソケット部分に直接ネジで固定する仕組みを採用しており、取り付けや交換が非常に簡単です。

そのため、メンテナンス性が高く、頻繁な交換や点検が必要な現場でも効率的に運用できます。

 

また、プラグヒーターはコンパクトな設計が特徴で、限られたスペースでも設置可能です。

用途としては、小型タンクや配管内の液体加熱に適しています。食品加工や化学薬品の製造工程など、多岐にわたる産業分野です。

 

特に迅速な温度調整が求められるプロセスにおいて、その性能が発揮されます。

 

3.カートリッジヒーター

カートリッジヒーターは、狭いスペースで高効率な加熱を実現するために設計された棒状の工業用ヒーターです。

 

このヒーターは、主に金属ブロックや金型の穴に挿入して使用される構造を持ち、均一な熱伝導が求められる場面で力を発揮します。

高密度構造により熱効率が非常に高く、短時間で必要な温度に到達することが可能です。

 

また、耐久性の高い素材が使用されており、長期間の使用にも適しています。

用途としては、プラスチック成形や包装機械・医療機器などです。

 

精密な温度制御が必要とされる産業分野で幅広く利用されています。

特に製造プロセスの効率化や製品の品質向上を目指す現場で重宝されます。

 

4.シーズヒータ-

シーズヒーターは金属パイプ内に発熱体を収めた構造を持つ、高効率で耐久性の高い工業用ヒーターです。

 

このヒーターは、発熱体であるニクロム線を絶縁材(酸化マグネシウム)で包み、さらに金属パイプ(シース)で覆った構造を持っています。

設計の特性上、液体や気体・固体などの加熱対象物に直接触れることなく、安全かつ効率的に加熱することが可能です。

 

また耐腐食性や耐久性にも優れており、過酷な環境下でも使用できます。

用途としては、液体加熱(例:薬液や油の加熱)気体加熱(例:空調設備や乾燥機)、さらには金属の溶解やプラスチック成形など多岐にわたります。

 

さらに、形状の自由度が高く、複雑な設置環境にも対応可能です。

 

水加熱ヒーターの選び方

工業用水加熱ヒーターを選ぶ際は、使用目的や設置環境に応じた適切な種類や仕様を検討しましょう。

 

工業用水加熱ヒーターには以下の4種類があります。

 

  1. プラグ型
  2. フランジ型
  3. カートリッジ型
  4. シーズヒーター

 

それぞれの構造や特性は異なり、用途や運用条件によって最適なものが異なります。

 

たとえば、高出力が求められる場合はフランジ型が適しており、狭いスペースでの加熱にはカートリッジ型が有効です。

また、設置環境における液体の性質(化学薬品や油など)や温度制御の必要性も、重要な選定基準となります。

 

さらに、ヒーターの材質や耐久性、安全機能(例:温度センサーや過熱防止装置)の有無も考慮すべきポイントです。

ヒーターの要素を総合的に判断することで、省エネ性や運用コストの最適化につながります。

 

水加熱ヒーターの注意点

水加熱ヒーターの導入まえに、理解しておくべき注意点を紹介します。

 

  1. 空焚きしない
  2. 発熱部の位置に気をつける
  3. 専門業者へ定期的なメンテナンス

 

詳しく解説していくので、参考にしてください。

 

空焚きしない

水加熱ヒーターを使用する際には、空焚きを防ぎましょう。

空焚きとは、ヒーターが液体に浸かっていない状態で加熱されることをいいます。

 

この状態では発熱しすぎるため、故障や火災の原因となる可能性があります。

 

このような損傷は、修理コストを増大させるだけでなく、運用の停止による生産性の低下を招くリスクも発生します。

そのため多くの工業用水加熱ヒーターには、温度制御センサーや過熱防止機能が搭載されています。

 

仕組みとしては、液体が不足した際に自動的に加熱を停止する仕組みで空焚きによるトラブルを未然に防ぎます。

また、設置時には発熱部が常に液体に浸かるような適切な配置が求められます。

 

発熱部の位置に気をつける

水加熱ヒーターを使用する際は、発熱部の位置に注意しましょう。

 

発熱部が適切な位置に設置されていない場合、効率的な加熱ができないだけでなく、ヒーターや周囲の機器に負荷をかける可能性があります。

たとえば発熱部が液体に十分浸かっていないと、空焚きの恐れがありヒーターの故障や火災に繋がる可能性があります。

 

また液体の流れが妨げられる場所に設置された場合、加熱ムラが発生し、製造プロセス全体の品質に影響を与えることがあります。

そのため、設置時には発熱部が液体中で均一に熱を伝えられる位置を選ぶことが重要です。

 

 さらに、温度センサーや流量センサーを併用することで、運転中に適切な状態を維持できるよう監視することがおすすめです。

 

専門業者へ定期的なメンテナンス

水加熱ヒーターを安全かつ効率的に運用するためには、専門業者による定期的なメンテナンスが必要です。

 

工業用水加熱ヒーターは、長期間の使用によって内部の発熱体や絶縁材が劣化し、性能が低下する可能性があります。

 

また、液体の種類や使用環境によっては、腐食や汚れが発生し、ヒーターの効率を低下させることがあります。

このような問題を防ぐためには、専門知識を持った業者による定期的な点検とメンテナンスが重要です。

 

株式会社OKAMOTOでは、水加熱ヒーターの販売だけでなく、設置後の定期的なサービスも提供しています。

 

プロの視点でヒーターの状態を診断し、必要な修理や部品交換を行うことで、運用コストの削減や設備寿命の延長に貢献します。

 

水加熱ヒーターの導入事例

ここでは株式会社OKAMOTOの導入事例を紹介します。

  1. 科学機器メーカー
  2. 食品機器メーカー
  3. 理美容機器メーカー

 

ぜひ、参考にしてください。

 

事例1|科学機器メーカー

問題点蒸気発生装置に使用していたSUS316L製ヒーターシースが、特定地域の水質による腐食で頻繁に損傷していました。

 

解決策腐食の原因を特定地域の水道水の固有水質と判断し、耐腐食性が高いインコロイ800材質を採用。 さらに、電解研磨処理を施し、耐腐食性を向上させています。

 

事例2|食品機器メーカー

問題点大型の食器洗浄機に使用していたSUS316L製プラグヒーターにスケール(水垢や炭水化物)が付着し、メンテナンスが困難でした。

 

また交換時にステンレスプラグが噛み込み、取り外しが難しいという課題点もあります。

 

解決策棒状のカートリッジヒーターを提案し、メンテナンス性を向上させました。 

さらに、2インチから1/2インチへコンパクト化することで扱いやすくしています。

 

スケール対策としてもインコロイ800材質を採用しました。

 

事例3|理美容機器メーカー

問題点SUS316L製ヒーターを適切なワット密度で使用していたにもかかわらず、高温加熱中に発生する気泡が熱伝導を無意識、異常加熱による断線が頻繁に発生していました。

 

解決策ヒーターの割り当てを増やしてワット密度を下げることで、異常加熱と断線を防止しました。

この調整により安定した運用が可能となりました。

 

株式会社OKAMOTOは、業務用ヒーター・熱製品の専門商社として、高品質な製品とサービスを提供しています。

水加熱ヒーターの検討から設置、メンテナンスまで一貫してサポートし、お客様の課題解決と効率化豊富な経験と確かな技術力で、お客様のニーズに最適なソリューションをご提案させていただきます。

 

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